時計を太陽電池で駆動した

はじめに

この記事では特段珍しいことをやっているわけではないです。雑談的なノリでお読みください。

経緯

部屋にいくつか時計があったんですが、すべて電池の液漏れが起こって使えなくなっていました。 しばらく部屋に時計がない状態が続きましたが、やはり時計は必要なので何か策を考えることにしました。

そこで思いついた策は、太陽電池と電気二重層キャパシター(EDLC)を使って半永久的に動かすことです。

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EDLCであれば液漏れの心配がありません。後述しますが、同じようなことを昔にやっていたこともあり、この策を実行することにしました。

完成品

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全体図

だいぶ雑な工作です。木材がちょっときれいじゃないですね…。

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背面の写真

太陽電池ダイオードを介してEDLCをくっつけただけです。EDLCは200Fのでかいやつを使いました。

緑の太陽電池の上に雑にくっついている茶色のものは0.5Vの太陽電池セルです。 始めは緑の太陽電池のみでやっていたんですが、あまり電圧が出なかったので0.5Vのセルを追加しました。 開放電圧が2Vなので過電圧が怖いですが、実際は1.7Vくらいに収まるのでまあ大丈夫かという感じです。昔あったオキシライド乾電池くらいですね。

時計の電池ボックスに直接ハンダを付けるのは怖かったので、銅板と適当な木の棒で接続しました。

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時計の背面

ついでに温度計も接続しています。こいつも液漏れしてました。やっぱり電池はダメ。

昔話

太陽電池とEDLCを時計に接続する試みは昔やったことがありました。

昔の記事:エコキューブラジオ2の改造

記事にあるのは時計じゃなくてラジオですが…、ラジオは目覚まし時計の代わりに使っていました。当時のラジオはかなりきれいな状態でしたけど、今は黄色くなってしまいました。きたない。

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黄色くなった原因はたぶん太陽光

このラジオは壊れてしまったのでもう使っていません。今回の工作はいつまで持つでしょうか。10年くらい持つといいな。

おわり。

自作VVVFインバーターのためのPWM波形再現 目次 #床下電子音楽

以下の記事では、自作のVVVFインバーターで電車の音を鳴らすのに必要な知識について解説しています。

1章

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PWM波形再現の基礎的なことがらを扱います。なおこの章は、実車のPWM波形を解析・解説されているサイトの VVVF名鑑 の補助教材的な位置づけになっています。1章をお読みになればこちらのサイトをより楽しめると思います。

1-1. いろいろな波形

VVVFのPWM波形再現に必要となる信号波とキャリア、相電圧、線間電圧について説明しています。

1-2. 信号波とキャリア

信号波とキャリアそれぞれの説明と、再現で使う重要な変数3つについての説明をしています。

1-3. スペクトルとキャリア周波数

今までに得た知識を使って音を作っていき、実在するとある車両の音に似せていきます。同時に、WaveToneでのスペクトルの見かたを説明します。

2章

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波形再現には直接関係のない、発展的なことがらを扱います。

2-1. 線間電圧と相電流

線間電圧を深追いして、モーターの音の源について探ります。

VSCode、JavaScriptの正規表現でMarkdownの数式を置換するときにハマったところ

はじめに

最近JavaScriptで文書の置換ソフトを作ろうとしているんですが、VSCodeでまず正規表現を試そうとしてうまくいかなかったので、その対処法を備忘録的に紹介します。

JavaScriptにて

直感的な方から先に紹介します。例えば、以下のようなLaTeXの数式が混在しているMarkdownがあるとします。

ああああああ$ABC$テストです。
$$
x = 2y
$$$a$意味もない数式$x$を使って$$
y = ax$$と表せる

これを、JavaScriptで行の数式("$$~~$$")だけ置換しようとすると以下のようなコードが書けます。

`ああああああ$ABC$テストです。
$$
x = 2y
$$$a$意味もない数式$x$を使って$$
y = ax$$と表せる`.replace(/\$\$([\s\S]+?)\$\$/g, "{$1}")

// ->
// "ああああああ$ABC$テストです。
// {
// x = 2y
// }$a$意味もない数式$x$を使って{
// y = ax}と表せる"

普通の正規表現で置換することができました。

VSCodeにて

正規表現\$\$([\s\S]+?)\$\$をそのまま使って検索をすると、以下のように間違った部分がハイライトされます。

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間違ったハイライト
うーん、これは良くないですね。

そこで、正規表現に改行を明示的に含めることにします。\$\$([\s\S\n]+?)\$\$とします。

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正常な検索
すると正常にハイライトされました。この状態であれば思い通りに置換することができます。
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祝!正常に置換されました!

最後に

VSCodeのドキュメントも読んでいないのでもしかしたらこれが仕様かもしれません。

1-3. スペクトルとキャリア周波数 / PWM波形再現

前回:1-2. 信号波とキャリア

  • はじめに
  • すべての変数を固定
  • 信号波周波数$f_s$を変える
  • 信号波振幅$A_s$を変える
  • キャリア周波数$f_c$を変える
  • まとめ

はじめに

今回は今までに得た知識を使って音を作り、そのスペクトルを見ていきます。最終的に、VVVF(可変電圧・可変周波数)を実現するための変数の操作方法と、電車の音の主成分であるキャリア周波数$f_c$がモーターの回転速度に関係なく設定できるということを示します。

スペクトル画像の生成にはWaveToneを使いました。

なお、キャリア振幅A_cは1で固定しています。また、音は線間電圧です。

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1-2. 信号波とキャリア / PWM波形再現

前回:1-1. 線間電圧と相電流

  • はじめに
  • 三角波の関数$\mathrm{tri}$について
  • 信号波とキャリアの別名称
  • 扱う変数
  • 変数の記号の由来
  • まとめ

はじめに

信号波には正弦波、キャリアには三角波が使われるということを前回に説明しました。

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図1

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2-1. 線間電圧と相電流 / PWM波形再現

  • はじめに
  • 1章にて
  • モーターとインバーターの回路と接続
  • 更に単純化
  • 導出過程
    • 実音
      • 線間電圧 $U-V$
      • U相電流 $2U-V-W$
    • スペクトル
    • 波形
  • 証明?
  • 音の出どころ
  • まとめ

はじめに

2章の記事は、1章の知識が前提となります。わからない用語があれば、1章を参照してください。

今回は線間電圧について深追いするだけなので、正直再現にはほぼ役立たない知識になると思います。

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1-1. いろいろな波形 / PWM波形再現

  • PWMについて
  • 信号波とキャリア
  • 出力パルスについて
    • 音を比較する
      • U相電圧で生成した音
      • 線間電圧で生成した音
  • まとめ

こんにちは、床下電子音楽のゆっQと申します。これから何回かにわたってVVVFインバーターの波形を再現する上で必要だった知識について書いていきます。

始めは用語が多く登場するのでとっつきにくいかもしれません。図を多めにつけたので、それを見てイメージをつかんでいただけたらと思います。

PWMについて

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図1

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